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2024年11月1日

日田式循環思考 ヒタスタイルがおススメしたい8つの「り」

日田式循環思考 ヒタスタイルがおススメしたい8つの「り」
2024年11月1日

「エコ」と「エゴ」。

 突然ですが「ロケットストーブ」をご存知ですか?東日本大震災の際、ライフラインが断たれた避難所で、湯を沸かしたり煮炊きにも大活躍して注目を集めた、廃材で作れる野外用薪ストーブです。
それを、紙ゴミや川原に流れ着いた木切れや竹・庭の枯葉などを集めてジャンジャン焼き日常使いしていたある日…火にくべた朽木の中から出てきた大量の蟻が、白い卵を抱え逃げ惑い焼かれる姿を見てしまった時、気づいたんです。

_「燃やすことの恐さ」_。今はゴミに成り果てたこの紙が出来るまでに使われた植物・資源・人の手間と時間も、 朽木や枯葉が創り出す宇宙のような微生物の世界も、 何もかも諸共全てアッという間に無くなり「灰」になる。相対的に、燃やすスピードが勝り燃料の調達も間に合わないし。紙は再生紙へリサイクルすべきだし、この一枚の枯葉も庭の隅にそのまま在った方がよほどこの世の役にたったのではなかろうか?…と。

 エコな方法で沸かした湯だ♪と小さな満足を感じながら淹れて、毎度美味しく飲んでいた珈琲の味が、その日は少し違って感じたのでした。

 まぁ、只、それだけの話ですが。

 もう一つ、先日知ったへ〜な話。「世界の焼却場の3分の2が日本にある」のだそうですよ!

 地球温暖化、気候変動、環境破壊、戦争…「人新生」と言われる今、豊かな地球上の生きとし生けるもの全てを食い潰す勢いで(まるで)支配者の様に振る舞う生き物「人間」の価値と責任を、自らに問い直す時代の直中にあります。先日のニュース「里山の生き物が減少」もショックでしたね。スズメが居なくなる!?鳥も住めない世界で私たち生きていけるのか!?と。経済最優先一辺倒の末に、地球上の生き物が人間だけになってしまっては、身もふたもない…。

 ではどうすれば??色んな生き物が居るように、色んな人間が居る。
それぞれの考えで自分の出来る事をする。やり方は人の数だけあると考えると、結構希望が湧いてくる気もします。

「すいきょう」と「すいごう」。

 いつの頃からか、日田では「水郷」の読みを「すいごう」ではなく「すいきょう」と呼ぶようになりました。水の濁りを思わせる「濁点」をあえて付けないのだとか。
地球上全ての生き物に欠かせない「水」の清らかさを守りたいという人々の願いと誇りを、このまちはいつまでキープできるでしょうか。

 近年は循環型社会へ向けて3Rや5R・7Rと様々提唱されています。その全てに通じる問題は「ゴミ問題」。私たちに一番身近なこの問題は、正解の無い、単純に費用対効果だけでは結論の出ない問題であり、その土地らしさを活かした解決方法を模索する必要があると言われています。日田らしさって何?天領に選ばれた所以である「八衢(やちまた)」の地の利?県で唯一生ごみ分別が成り立っている事?「環境都市」としての誇り??兎も角、ヒタスタイルも一市民として日田の為の8Rを選んでみたので、出来る事探しから一緒に始めませんか?

「もったいない精神」で、 当時世界一栄えた江戸

 ここで自国の過去にヒントを探してみましょ〜う。

 江戸が当時世界一の百万都市にまで発展した主な理由の一つとして「リサイクル文化」があります。例えば、紙(和紙)も布(手織り)も灯り(ろうそく)もとても貴重だったのでよけいに大切に使われたそうです。紙屑拾い屋さんがいて、結果人口の多い江戸でポイ捨てされたゴミは見当たらなかったそう!参考書籍にはこう書かれてありました「ゴミは減らないで、お金やエネルギーをどんどん使ってしまう、今のリサイクルとは違い、特別な技術やお金をかけた施設はありませんでした。」

 江戸の「Re」は一体いくつあったのでしょうか!?一例として上ページにあげた全ての物は、代替え品も含めて今では簡単に手に入り貴重さの微塵も感じなくなってしまいましたね。では現代の「貴重で大切なもの」って何?と考えた時、安かろう悪かろう的な物が増えすぎていてよく見えない…本当は「水」や「空気」や「土」なのに。 太古から今まで変わらない貴重なものといえば「命」です。それすら、遺伝子だのゲノムだのクローンだの不老不死だの、進めば進むほど価値が危うくなってくる(本当は価値は変わらないのに)気がするのは私だけでしょうか。

 今度は当時の日田の話です。以前紹介した「元治元年豆田町絵図」では江戸時代のこのまちの仕事の多様さに驚かされました。それぞれの店でどんな「Re」が活きていたのか、それによってどんな仕事が生まれていたのか、想像してみてください。仕事の多様性があるということは、自分に合った・自分の得意とする仕事がどれか一つは有ったり、選べたりするという事。小さな町が超賑わっていた160年前に、令和の未来づくりへのヒントがあるカモ!?

1.

現在の日田では、分別収集された私たちの台所から出る「生ごみ」は、「堆肥と液肥」に生まれ変わり、地域の田畑で活用されている。 ○か×か?

2.

家庭から出る生ごみを、燃えるごみとは別に分けて収集し、資源として活用している市町村は、大分県内では「日田市だけ」である。 ○か×か?

3.

ティーバッグには「賞味期限」がついているが、米には「賞味期限」はついていない。 ○か×か?

4.

無駄な物を買わず、使わないようにし、ゴミの量を減らすことを「リサイクル」と言う。 ○か×か?

5.

お隣の国「韓国」は、生ごみのリサイクル率が「91%」である。 ○か×か?

6.

ニューヨーク市(人口834万人)では、生ごみのリサイクルが義務付けられている。 ○か×か?

7.

今アメリカでは、「生ごみ」のリサイクルと堆肥化が、「国家戦略」として取り上げられている。 ○か×か?

8.

日田彦山線の燃料電池バス「BRTひこぼしライン」は、水素と酸素を化学反応させて発電した電気で走るので、二酸化炭素を排出せず環境にやさしい。 ○か×か?

<正解と解説>

1. ○ 18年間稼働してきた「バイオマス資源化センター」は老朽化で廃止決定。市民全員の協力で成り立ってきた生ごみ分別も廃止!?生ごみは燃やされてしまうかもしれない状況。

2. ○ 「バイオマス資源化センター」で豚糞尿等と共にメタン発酵させ、発電と液肥・堆肥の製造に活用されていますが、生ごみ分別が廃止・燃えるごみに戻されるかも!!

3. ○ お米には賞味期限・消費期限はありませんが「精米年月日」が表示され、白米となってからの時間経過が分かるようになっています。

4. × ※正しくは「リデュース」。 「リサイクル」は資源として再利用する事。 「リユース」は使える物を簡単に捨てずにくり返し使う事。

5. ○ 1996年は2.6%だった。97〜98年にウォンが暴落、輸入依存だった飼料と肥料の高騰がキッカケで、自給を目指し、2012年には97.1%にまでなった。

6. ○ ニューヨークで、韓国を参考に進められた「ゼロ・ウェイスト法」が昨年6月に可決。先月(2024年10月6日)より施行されました。

7. ○ 食品ロスと気候変動対策として、二酸化炭素排出量削減・資源有効利用へ向けて、国の重要課題として議論中!国民の協力が必要な生ごみ分別回収インフラ整備が最大の課題。

8. ○ 水素は九重町の地熱発電で水を電気分解してつくった「グリーン水素」なので、「BRTひこぼしライン」は本物の「エコカー」です!一度乗ってみませんか?

第28回市民健康福祉まつり(先月10月13日パトリア日田にて)の「日田市民環境会議・エネルギー部会&ゴミリサイクル部会」の展示会場で開催された「環境○×クイズ」。延べ50名程でしたが参加者達は大人から小どもまで夢中で楽しんでいました。(全40問の中から今回8問をチョイスしました。)

「日田式循環思考」の資源、 それは皆の未来への想像力。

 上のページ、良い意味でまるで「雑草」の様にたくましい、稲刈り直前の田んぼの写真。実は「下水道の汚泥から作り出された液肥」の実証実験が行われた小迫の田んぼなのです。質が良くて臭いで迷惑をかける事も無い肥料が、現代の最新技術で完成しようとしています。日田人OB江戸期の農学者大蔵永常さんが見たら仰天&感激するのではないでしょうか。

 九州大学大学院農学研究院の矢部教授(資源循環学)主導の研究。全国で10件選ばれた中の一つとして、年度内にも日田市浄化センター敷地内に国の費用でコンテナサイズの最新設備が建設される予定です。日田には大きな化学工場が無いので有害物質がほとんど含まれないのが大きな特徴なのだそう。山田原・日田名産の白菜の圃場でも実証実験が始まったばかり。

 分析・解析・更なる研究真っ最中ではありますが、現段階で既に下水汚泥から作った肥料を使い続けている北海道の農業法人の方の話によると「すぐに劇的な変化があるというよりも、5年〜10年経って〝地力が上がった〟のを実感している」との事。「ミミズや野鳥も増えた(先のショックなニュースと真逆!!)とも。他にも「色づき・穂付きが違う」「収量が化学肥料を上回っている」など成功体験の数々アリ。

 設備が浄化センターに完成すれば、いよいよ地元素材をメインに更なる研究が進みます。そこでは材料の一つとして、現在日田の生ごみから作られている液肥(これは非常に臭くて不人気なのです泣)のポテンシャルは非常に大きいそうです。肥料とは別に、「生ごみ堆肥づくり」での臭い対策も微生物資材の活用で成功事例が全国にありますし、皆で作り上げた最高に良質の堆肥・肥料(しかも化学肥料より低コスト♪)・飼料を農業に活かして、江戸時代以来の「循環型地域社会」を再誕生させ「環境都市日田」の真の誇りリボーン!!

 使い捨ての時代は完全に終わりました。焼却大国日本(※国土が狭いので当然の帰結)の今後は、焼いて埋めて終わり!で無く資源化とエネルギー化が益々進んでいくはず。循環型社会へのシフトは日本は勿論、世界の潮流なのですから。 まずは我が地域から!

 「もったいない精神」は節約のみならず創意工夫を生み出すと共に、意外と楽しかったりするものです。楽しみながら地球に「リターン!」。ポイントは「リラックス♪」 あれ?結局「リ」何個ンなりました!?

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