
なんと今月でリベルテは17周年を迎える。まだまだオープン当初に掲げた理想には程遠いが、このご時世に、これだけ続けることができたことや、家族みたいな友人たちとの運命的な出逢いには、自分自身とても驚いている。映画みたいだ。振り返ってみると、確かに濃密な活動を膨大にやってきたが、個人的には「今月は無事に支払いできるか(汗︶」の経済的プレッシャーと、イナゴの大群のように送られてくる映画紹介や依頼に追われる日々を必死に過ごした17年間だから、あっという間だと感じて驚いてるのかもしれない。
その中で変化もあった。娘が生まれたことも大きく、これまではいつ死んでもいいから毎日全力で生きる!そんな生き方だったが、今は、大切な人たちと食卓を囲む時間や、映画や芸術、社会や人生について語る、そんな他愛無い時間が、その瞬間が何より大切であり、永遠だと心から思えるようになった。経済的プレッシャーはあれど、そんな些細なことに人生まで飲み込まれないよう、もっと大切なことをやっているんだと言い聞かせることができるようになって、映画はいつもそれを支えてくれた。どんな状況も〝これも人生だ〟と、楽しめるようになった。
それも映画や、映画館に訪れてくれる皆さんのお陰でしかない。たとえ、自分の中に揺るぎない信念があったとしても、誰にも伝わらなければただの自己満足。もちろんそれで楽しく生きていける人だっているのかもしれない。しかし、その楽しさを大切な誰かと共有できれば、人生はもっと豊かになるはず。それも映画から教わった。良かった作品は友人に伝え、自分の人生にも活かすよう心掛ける。実際にはうまくできないけれど、その心掛け自体が大切なのだと、そう思っている。
また、お金がないからこそ知恵を振り絞る。だから生き抜くチカラがつき、お金があれば誰でもできるものと、そうでないものの見極めもつくようになった。お金がないから貧しいわけではない。貧しいかどうかは、その心。要するに、不条理なこの世の中でも、信じられる人やモノが必ず存在する。それを見つけるのも、見失うのも自分。全ては自分次第なのだから。
でもやっぱり、光を見つけたいし見つけて欲しい。だから今日もいろんな国のいろんな映画(人生)を観て、皆さんにお届けし、自分も人生のお手本にする。それがぼくの仕事であり日常だ。
みなさま、いつも有難う御座います。これからも素敵な作品をお届けできるよう頑張りますので、映画館リベルテを、何卒宜しくお願い申し上げます。

