

今年はよく雨の降る春だ。
せっかく鮮やかに咲いた桜もあっという間に散ってしまった。
僕はそんな季節の中、空港のロビーにいた。
人生で初めて韓国のソウルに行くことになったのだ。
最近の日田には韓国からの観光客も多く、個人的にどんな国なのかとても気になっていた。まずソウル市内に到着して驚いたことは、日本車がほとんど走っていないことだった。
韓国で走っている車はヒュンダイやKIAといった韓国製の車ばかり。4日間の滞在で、日本車は一台も見ることが無かった。
そして、驚くほどに電子化が進んでいた。
お店での注文は対面ではなく電子パネルから。現金はほとんどの店で使えず、支払いは全てカードまたはQR決済。
日本円から両替をしたウォンはとうとう一度も使うことが無かった。
その結果、4日間は人と向き合うよりも、電子パネルと向き合う時間が長く、文字の壁に悩まされることになった。
英語ならなんとなく理解ができそうなのだけど、ハングルは未知の領域すぎて…
もちろん手持ちのスマートフォンをかざす事で翻訳も可能なのだけれど、飲食店の商品名などは直訳過ぎて理解ができないことも…。
母国を離れると、頼りたい時に頼れない不安と孤独感がつきまとう。
日田を訪れている旅行者も、きっと同じような気持ちを抱いているのだと思う。
もし日田で困っていそうな旅行者を見かけたら、Are you ok?(大丈夫?)と声をかけてみたい。
No…。と返ってきたら…。
僕は英語を話せないので一緒に隣で困ろうと思う。
そうすれば、少しは寂しくないよね…?


