Specila Thanks 咸宜園/大原屋
JETプログラム(外国語青年招致事業)で採用され、日田市のALT(外国人英語等教育補助員)として日田で働く3人。日本のことをとてもよく勉強し、日田のことを大好きでいてくれる彼らに楽しくお話していただきました。
ジョージ「イギリスのリヴァプール出身で日田に来て3年半です。大学生の時には社会学を学び、法律の学校にも行きました。学生時代、色んなヨーロッパの国から生徒が来ていて、僕は英語を話すけど、他の人は何ケ国語も喋れる。僕も他の言語を勉強したいなと思ったんです。もともと国際交流に興味もあったし、日本のアニメやゲームも好きだったので、日本語を勉強しようとYouTubeやアプリでひらがなやカタカナを覚えました。あとは『GENKI』という日本語の教科書を買いました。」
ベッキー「私も『GENKI』で勉強した!」
アイザイア「僕もだよ!」
ジョージ「日本語4級くらいの内容で、みんな使ってると思う。その後JETプログラムのことを知って、日本に行こうと思ったけど、コロナですぐには行けなかったので、お金を貯めるために銀行で働いてから日本に来ました。」
ベッキー「私、本名はレベッカだけど、ベッキーと呼んでください。ロンドンから去年の8月に日田に来ました。若い時からジブリが好きで特にハウルが大好きです!」
ジョージ「ハウル、イケメンだもんね。」
ベッキー「そう!アニメや、日本の音楽に興味を持って、日本語の勉強をしました。大学の専攻は英文学で、英語の教員免許も持っています。大分大学に一年留学した時に日本もっと大好きになって、絶対また戻って来たい!と思ってJETプログラムに応募したんだけど、コロナですぐには来れなくて、去年やっと来れました。」
アイザイア「僕の国トリニダード・トバゴでは日本文化を知るドキュメンタリー番組がやっていて、それが日本のことが気になったきっかけ。元々国際文化に興味があって、日本に来る前はフランスで今のALTのような仕事をしていました。そしてヨーロッパの沢山の国にも行きました。一度トリニダード・トバゴに帰った時に、プライベートスクールで化学の先生をしてたんですけど、JETプログラムの広告を見て、やっぱり国際文化の方に興味があるなと思って応募しました。僕の国では一年に20名だけが参加できる難しいものなんです。」
ジョージ「うん、JETプログラムの競争率は結構高いよ。」
アイザイア「ジョージと同じ日に日田に来ました。最初は全然喋れなかったけどAOSEの日本語教室に行ったりして。」
ベッキー「日本語を話す時は緊張してるし、後で『こう言えばよかった!』ってよく後悔する。」
ジョージ「大切なのは、間違えても話すことだと思ってる。」
ベッキー「あと、日本語ってすごくシンプルな言葉で気持ちを伝えられると思う。日本語一単語を表現するのに、英語だと一文になることもある。」
アイザイア「でも日本人の曖昧な表現は理解するの大変かなぁ。」
ベッキー「実はイギリス人も日本と似てて、あまりはっきり言わないから、私にとってはわかりやすいかも。たとえば、誰かが時計を見て『9時だね』って言ったら、もう帰らなきゃいけないって思う。」
ジョージ「そうそう。それは平和の為にね(笑)。喧嘩にならないために。」
ヒタスタイル「住んでみて日田はどうですか?」
ジョージ「素敵なお店が多くてびっくりした。小さな町だけど、居酒屋もあるしおしゃれなカフェもある。イギリスの地方の小さい町にはこんなにないです。」
ベッキー「日田をネットで調べてた時は、何も情報が出てこなくて…結構田舎なのかなと思ってたんだけど、来てみてびっくり!町も綺麗でユニクロもあるしスタバもある!福岡にもすぐ行けるから便利だと思った。」
ジョージ「暮らすのに、ちょうどいい町ですね。」
アイザイア「進撃の巨人を描いた人が日田の人でしょう?元々進撃の巨人は知ってたから日田に来てびっくりした!」
ジョージ「僕らが興味のある歴史文化もある。祇園祭の時にアイザイアと中城町に参加したことがあるけど、」
アイザイア「あれ、すっごく重いよ!最初は無理かもって思ったし。そして初めて大きな瓶のままお酒を飲んだよね。」
ジョージ「飲んだね(笑)。あれは神道の祭でしょう?イギリスだったら教会でお酒を飲むなんて考えられない(笑)。でもみんなで一緒に努力してる感じがよかった。」
アイザイア「外国人が参加できるのか最初心配だったけど、みんな優しいね。」
ベッキー「今年が初めてだから、とっても楽しみ!」
アイザイア「ベッキーは女性だから祇園は参加できないんだよ。残念だけど。」
ヒタスタイル「それも文化ですね。」
ベッキー「去年は千年あかりに行ったけど、『日本』って感じでとっても綺麗だった!」
ジョージ「おまつりやイベントにはできるだけ参加したい。僕たちの目的は英語の先生だけじゃなくて、文化交流もある。たまに一人で隈町のバーに行ったりします。色んな人と話したい。」
ベッキー「日田の人にイギリスのことも伝えたい。そして子どもたちにも英語で積極的にコミュニケーションとって欲しい。」
アイザイア「子ども達ははずかしがりだからね。そして大人たちよりも、子ども達の方が日田弁すごいね!ちょっと慣れてきたけど、日田弁の教科書が欲しい〜。」
ジョージ「僕は今年、日本語検定1級を受ける予定で、いつか日本の会社に就職したい。できれば正社員で。」
ヒタスタイル「堅実!」
ジョージ「彼女もいるので…、ちゃんとして、ちゃんとした社会人にならないと(笑)。」
アイザイア「僕は日本に残るか帰るかまだわからないけど、とにかく日本に来てさらに国際関係の仕事に興味が出てきたので、今後はそういう仕事を探すと思う。」
ベッキー「私はまだ来たばっかりなので、まだまだ日田にいたい。料理とか好きなので、豆田でイギリスのカフェとか出来たら素敵だなと思います。生徒たちはみんなコーヒーフリーで!」
ジョージ「フリーはだめだよ!割引券にしなきゃ(笑)。」
Vol.80 UNDER THE SAME SKY
Photo by Cotaro Ishii
Text by Yu Anai