

毎年の事ながら初詣へと出かけるが日田には有名な高塚愛宕地蔵尊がある。地元では高塚さんの愛称で親しまれているが他県からや有名人も参拝に来るほど有名なところなのだ。僕は高塚さんへ行こうと車を走らせ天瀬の馬原へと向かった。
高塚さんは1000年以上昔に大銀杏の傍らに御堂を建てたところから始まった歴史有る所なのだ。日田ではちょこちょこ名前が挙がる行基さんの逸話も残っている。僕は下にある第3駐車場へと車を停めてお詣するために参道へと向かった。
不謹慎ではあるがこの高塚さんは楽しいのだ。この参道から楽しくたくさんの商店が並んでいる。ゆで饅頭や平川ようかん等の名物お菓子や、多くの子供たちを騙し続けてきたニッキ水が並んでいる。このカラフルなニッキ水は甘く美味しそうでひょうたん型で可愛らしいのだが、ニッキの辛味にやられてしまいなかなか飲み干せなかった思い出がある。
そして境内へと入る所では御神木の乳銀杏が在り、その先に手水舎が在り、みんなの記憶に残る焼香堂が在る。ここではお線香の煙を頭にかけると頭が良くなると言われて、よく煙を浴びたものだ。隣で売られているお線香や蠟燭も大きいのが欲しくなったのも覚えている。それから拝殿へと昇るとたくさんのお地蔵様が並んでいる。拝殿へ手を合わせて神殿へとぐるりと向かうと恵の玉が在る。これもまた擦り、その手で頭を撫でると頭がよくなると言われたものだ。年甲斐もなく僕は恵の玉を擦り自分の頭を撫でた。拝殿の周りには願いを書かれた絵馬や願い紙がたくさん奉納されている。僕は絵馬へ「みんなの願いが叶いますように」と書いて奉納した。
参拝の作法を詳しく知るわけではないのだが、この高塚さんは身近に在りながら敬われる親近感のある神聖な場所である。なので本当なのかどうなのか判らない口伝えの作法が多くある。しかしそれが子供ながらに楽しかったのを覚えている。僕はお詣を終えて懐かしくも清々しい気持ちで高塚さんを後にした。


