
8月、小さい頃から大好きな俳優の柄本明さんが、井上ひさし原作「父と暮せば」朗読会を披露してくれた、自分の仕事場で柄本さんに出会えるなんて「人生、いろんなことが起こるから」と小さい頃の自分に言ってあげられたら、もっと希望を持って生きれたのに。とも思うが、きっと苦しんだ過程があるからこその、〝ご褒美〟なのだろう。有難い。また、リハーサルの合間にスタッフがこのコラムを勧めてくれて、読んでくれた。すると柄本さんからハグをしに来てくれて、壇上でも「日田リベルテをよろしくお願いします」と伝えてくれた。これまでの会場ではそんなこと一切言わなかったと劇団員たちが驚いていた。この見えないけれど存在する〝何か〟が、これまでのぼくの人生を作ってきてくれた。この正体を突き止めたい。柄本さんにも伝わるなんて思ってもいなかったけれど。
そして「トリツカレ男」の原作者で作家のいしいしんじさんも「その場で小説」と題した、その場で小説を作ってゆく圧巻のステージを見せてくれた。しかも受賞ラッシュの新刊『チェロ湖』が谷崎潤一郎賞も受賞。友人の作品が名作として永く響いていくと思うと、リアルタイムで感じることができている今が、尊い。
ヤブクグリの日も大盛況で、製材と映画を通し、ようやく日田の山や木の現場と、建築を繋ぐ役割を担えたとも感じられ、もちろん山だけに問題は山積みだが、これからがヤブクグリの本領発揮だとも思えた有意義な時間になった。伝えて繋ぐのだ。
今月も、アメリカの音楽レーベルの映画とトークをはじめ、毎年恒例!アフリカソウルパワー、オノ・ヨーコバンドのギター:清水ひろたかさんと、イルビゾンテなどの企業も多く招致しているイラストレーターの山口一郎さんが共に即興で行うインスタレーション、宇治山哲平さん没後40年の作品展も豆田町で開催する。告知のようになってしまったが、最近告知のみの情報ばかりが目に付き、その後のレポートが少ないと感じることが多くなったことを記したく、ここに書き留めました。
〝行った見た知ってる〟より、〝何を得て、何をやるのか〟を大切にしたい。実際にやるのが難しいけれど、難しいから挑戦なのだから。

