
○ 日田市大山町 ○53歳 ○中鎌手小・大山中・大分工業高等専門学校 出身 ○有限会社松原ダム遊覧観光 代表/合同会社スイッチ 代表/日田やきそば研究会 代表

「この水は誰のもの?」と授業で子どもたちに問いかけたり、川を綺麗にしたり、ダムに遊覧船を浮かべて人を運んだり、川遊びのイベントを開催したり、…いろんな水にまつわる活動をされているひた水環境ネットワークセンター事務局の河津勇成さんにお話を伺います。私たち日田市民にとっても大きな存在である「川」そして「水」。そこには私たちの知らないことも沢山。そして河津さんは全国の子どもたちに環境の大切さを呼びかけるために開催されている「地球さんご賞」の水郷ひた事務局として去年初めて日田でコンクールを行いました。子どもたちが作文を通して水の大切さ、環境問題への知識を得ることを目的とし、それは日頃から河津さんたちが取り組んでいる活動にも繋がっています。地球さんご賞は今年も開催予定です。。
ひた水環境ネットワークセンター
「昭和30年代、この三隈川の水は今よりもっと綺麗でした。亀山公園脇の三隈川から庄手川に分かれるあたりには海水浴場のように人が溢れかえり、沢山の子どもたちが川で泳いでました。その光景を今に蘇らせたい。『子どもたちに泳げる川を』をキャッチコピーとして、ひた水環境ネットワークセンターで活動をしています。三隈川の水って自然な流れをしていません。三隈川には固定堰が設置されていて、その横には可動堰があります。そのために一番小さな庄手川に多くの水が流れ込み、流れも極端に早くなっています。固定堰で水の流れを止めてしまっているので、昔ほど水も綺麗ではありません。昭和48年に松原ダムと下筌ダムができました。同時期に夜明ダムの上にある柳又発電所も運転を開始しました。発電に使う水は大山川から取水して、三隈川を通さずに山の中の導水管を通して柳又発電所に送られます。そのため三隈川の水量がぐっと減ってしまいました。それにより、屋形船や鵜飼が出来なくなるのではないかと心配され、三隈川に固定堰をつくり現在の水量が保たれています。ただ本来の川の水流が失われたことの影響は大きいと思っています。夜明ダムがあることによって、天然の鮎の遡上は阻害され本来の自然な生態系ではなくなっています。私たちひた水環境ネットワークセンターでは正しい水流を実現するために国や県・市・九州電力・関係団体と情報交換を続けています。先輩方の水郷ひたへの想いと、当センターが33年間繋いできたこの活動を途絶えさせないためにも、今ここで歩みを止めるわけにはいきません。」

地球さんご賞
「去年、日田で初開催した『地球さんご賞』も、子どもたちが水や自然の大切さを知る素晴らしいきっかけになったと確信しています。市内から598作品もの応募があり、予想以上の反響をいただいたことは、まさに水郷日田で育った子どもたちの意識の高さを物語っており、正直、胸が熱くなりました。作品には汚染防止の提案や、街の魅力アップのアイデアも詰まっており、子どもたちの観察眼の鋭さには感心させられるばかりです。 リバーフェスタや三隈川サミットなどを通じ、環境を守るために何をすべきか自ら考えてほしい。確かに三隈川は美しい川です。しかし、上流の清流を知る私たちからすれば、『今すぐここで泳ぎたい』と心から思える状態にはまだ遠いのではないでしょうか。水の豊かな街だからこそ、もっと水と触れ合える、真に綺麗な川を取り戻したい。そう願っています。」
Vol.92 UNDER THE SAME SKY
Photo by Cotaro Ishii
Text by Yu Anai


