
ここ一ヶ月で熊本地震(日田も揺れましたね)、千葉で大雨被害。各メディアから「ただちに命を守る行動を取ってください」とのアナウンスが連呼され、この町のムードも一変。命を軸に考えると、映画館に行く場合じゃないと感じるのかもしれないし、不謹慎な気持ちになったりするのかもしれない。もちろん、ぼく自身もいつも以上に考える。まずは被災地に住む友人たちの安否確認を行い、被害がないことを確認できた段階で、支援先を選択する。有難いことに、友人たちが信頼できる支援団体を事前に立ち上げているので、祈るように支援。そこには、自己満足する自分も見えてくる。微々たる支援なのに、支援した段階でホッとしている自分がいるのだ。まだまだ終わってもいないし、むしろこれからが復興なのに。
それでも、今の自分にできることしかできない。無力感が身体を覆う。映画を上映する意味はあるのか?とも自問させられる。過去の災害時もそうだった。自分の仕事は本当に必要なのか?と切実に問われるのだ。
ただ稼ぐ為なら、日田で映画館なんかするはずはない。自分自身も苦しい時に、映画や音楽などの芸術に救われたから、それを皆さんとも共有できたらと、今日もいろんな作品を紹介している。突然、闇に突き落とされることもあるのが人生だからこそ、その時には、映画の登場人物たちが助けてくれるから。少なくともぼくにはその実感があるから。
映画=誰かの人生。どの作品でも、人生の壁が立ちはだかり、それをどうやって乗り越えてゆくのかを描いてくれる。登ってもいいし、横から回ってもいいし、地面を掘ってもいい。やり方は人それぞれだけれど、その先にあるものに向かって進んでゆく。その先にある世界も人それぞれ。それに対処する姿そのものが人生なのだから。だから今日も、故郷である日田で、マニアックだと言われ続けながらも素晴らしい映画を上映している。誰の人生も(もちろんあなたの人生も)決してマニアックではないのだから。


